アーユルヴェーダでも古くから愛されているハーブ、「シャタバリ」って知っている？ 今、健康意識の高い人たちの間で注目を集めているこのハーブの、何が魅力なの？ 今回は、NY在住のモデルで、アーユルヴェーダヘルスアドバイザーの金原杏奈さんに「シャタバリ」の効果・効能や取り入れ方、注意点について教えてもらった。
目次
シャタバリとは？
「シャタバリとは、インド原産のアダプトゲンハーブ※。アスパラガス科の植物で、アーユルヴェーダでは何世紀にもわたり、あらゆる年齢の女性をサポートするために用いられてきました。とくに妊娠前、妊娠中、産後、更年期の女性にとっては特別。また、さまざまなストレスに対して抵抗力を高めてくれるので、とくにホルモンバランスの乱れがストレスに関係している場合に役立ちます」
※アダプトゲンとは、不安やトラウマ・肉体疲労などのストレスへの抵抗能力を整える働きがあるといわれているハーブ。数千種類のハーブのうち、アダプトゲンハーブと呼ばれるのは、わずか数十種類しかない。
シャタバリの効果
「シャタバリは百の根を持つ植物で、その見た目と効能から『100人の夫を持つ女性』と訳されるようになりました。生殖器系に栄養を与えホルモンバランスの乱れを整えるのを助けます。このような理由から『ハーブの女王』とも呼ばれています。ストレス、ホルモン、気分の落ち込み、そして性的健康全般に効果があります」
◎ストレス軽減
◎ホルモンバランスを整える
◎PMSを緩和する
◎生殖機能の向上
◎更年期症状の緩和
◎免疫強化
◎抗酸化作用
「主要ホルモンであるエストロゲンを調整することで、生理不順や経血量が多いなどの月経バランスを整え、卵子に栄養を与え、母乳の分泌を増やしたり、妊娠中にも母体と胎児の両方に栄養を与える効果があります。そして、女性の更年期に1番影響するのは一般的にエストロゲンの減少です。シャタバリには植物性エストロゲンが含まれているため、更年期だけでなく閉経を迎える女性もサポートしてくれます。研究によると、更年期によく見られるほてりを抑え、気分を安定させ、腟の乾燥や体力の低下も改善されるといわれています」
どんな人におすすめ？
「生理不順、月経前症候群（PMS）、更年期障害など、ホルモンバランスがゆらぎがちな人にオススメのハーブです。また、現在多くの女性を悩ませるストレスは、妊娠の難しさや生殖に関する問題に大きく関係しています。これらに関してシャタバリは酸化ストレスを管理し、女性の生殖機能を高めることができる研究結果もあるので、世の忙しい女性を強くサポートしてくれるハーブだと思います。さらには、男性の身体も強壮して、精子の量を増やし、質を高めるので、これから妊娠を望むカップルにも事前に体を整えておくという意味でおすすめ。シャタバリは年齢や性別を問わず幅広い人が恩恵を受けられるスーパーハーブですね」
シャタヴァリの注意点
「アスパラガス科のアレルギーをお持ちの方や、エストロゲンが過剰な方は控えてください」
糖尿病の人や高血圧の人は、シャタバリの服用によって体内のホルモンバランスが変化して体調に影響を及ぼす可能性もあるそう。 そのため、積極的な服用はおすすめできないので、シャタバリを服用する前に必ず医師へご相談を。
シャタバリの活用法
「手軽な方法として、ハーブティーやサプリメントで摂取するのがおすすめ。アーユルヴェーダでは１日２回、空腹時に小さじ1/2のシャタバリ粉末をお湯に溶いて飲むことをおすすめしています。またはターメリックやカルダモンなど、他のスパイスと混ぜてホットミルクで飲んでもおいしいです。シャタバリを含んだハーブティーも売られているので、そのような物を活用すると手軽に取り入れられると思います」
女性の悩みをケアしてくれるシャタバリ。生理不順、月経前症候群（PMS）、更年期障害など、ホルモンバランスがゆらぎで悩んでいる人はチェックしてみて。
東京都出身、NY在住。14歳でモデルデビューし、2011年よりニューヨークに拠点を移しワールドワイドに活動。アーユルヴェディックドクターであるNaina Marbaliに師事し、アーユルヴェーダ認定コースを修学。アーユルヴェーダをベースに、心と体の健康をつくる過ごし方を発信するデジタルプラットフォーム、Kitchen Pharmacy主宰。
Instagram：@kitchenpharmacy
