アーユルヴェーダでよく使われる基本オイルである「セサミオイル」。今回は、NY在住のモデルで、アーユルヴェーダヘルスアドバイザーの金原杏奈さんに「セサミオイル」の効果・効能やキュアリング方法、活用術について教えてもらった。

目次

セサミオイルって?

「セサミオイルはいわゆる『ごま油』ですが、料理に良く使われる香りの良い茶色いものではなく、胡麻を焙煎せずにコールドプレスで抽出した『ごま油』の事を言います。太白ごま油やスキンケア用のセサミオイルがまさにそれ。加熱されていないごま油は香りがほとんど無く、透明に近い少し黄みがかった色をしています。ビタミンや抗酸化作用の高い成分を多く含むことから、アーユルヴェーダでは『若返りのオイル』とも呼ばれています」

セサミオイルの効果

セサミオイルは食事で摂ることで、食べ物の消化を助け、体内に潤いを与え、体を温める効果があります。胡麻に含まれる食物繊維との相乗効果で便通を良くし、便秘も改善します。また美容にも効果的で、セサミオイルは肌に浸透しやすく、高い保湿力があり、肌を柔らかくするので、スキンケアやボディケア、ヘアケアにもとってもオススメなオイル。アーユルヴェーダドクターからは、セサミオイルは肌を白くする効果もあると聞きました。抗酸化物質を豊富に含むセサミオイルはアンチエイジングにも効果があり、脂肪酸とビタミンが皮膚細胞を修復しシワや小ジワを目立たなくさせます。さらに、抗酸化物質が肌に保護膜を作ることで紫外線から肌を守るので、SPF15くらいの日焼け止め効果もあると言われていますよ」

◎保湿効果
◎冷えの改善
◎免疫強化
◎デトックス効果
◎抗酸化作用
◎美肌効果
◎抗炎症作用
◎新陳代謝の向上

セサミオイルはこんな人におすすめ!

「アーユルヴェーダで言う『ヴァータ体質』の人に1番おすすめなオイルで、冷え性、乾燥肌、エイジングケアをしたい人、便秘(コロコロしたタイプの便)やむくみが気になる人に。セサミオイルで頭皮をマッサージすると、抜け毛やフケを改善し髪にハリを与えるので髪にお悩みがある方もぜひ試してみてほしいです」

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セサミオイルの注意点

「スキンケアに使う場合、乾燥肌やエイジングケアには向いているのですが、赤くて炎症したニキビやオイリー肌の人には不向きなので、そういう肌質の方は使用を控えてください」

セサミオイルの活用術

より良い健康と美容のために、セサミオイルを日常生活に取り入れる3つの方法を教えてもらった。 

①ナスヤ(点鼻法)

「ナスヤは、鼻の粘膜からオイルを吸収させるアーユルヴェーダ的セルフケア法のひとつです。オイルを塗り込んで鼻の粘膜に潤いを与え、鼻腔に溜まったウィルスや汚れを取り除きます。アーユルヴェーダでは鼻は脳と繋がっていると言われ、乾燥していると頭がぼーっとしたり、集中力に欠けたり、頭痛などの不調に繋がると言われています。また鼻を保護してくれることから春の花粉症対策としてもおすすめ! やり方は、綿棒か小指の先にセサミオイルをつけて鼻の中に塗り込むだけ」

②オイルプリング(オイルうがい)

「オイルプリングには、ほうれい線の予防や口臭、歯周病などの予防に効果があります。オイルを口に含むなんて気持ち悪いと思う方も居るかもしれませんが、オイルが唾液と混ざることで最終的にサラサラして、意外と悪くないのです。歯もツルツルしてとても気持ち良いので、お口周りのケアにとってもおすすめ! やり方は、大さじ1のセサミオイルを口に含んで2分間うがいをします。数分したらキッチンペーパーなどに吐き出し、ゴミ箱へ。流しに吐き出すと排水溝の詰まりの原因になるので気をつけて下さい。

③アビヤンガ

「オイルを全身に塗り込むアーユルヴェーダのセルフオイルマッサージです。アビヤンガの効能は数えきれないくらいあるのですが、肌に潤いと輝きを与えて、体内の老廃物を排出し、体を温め神経を落ち着かせる効果があります。全身の乾いた肌にセサミオイルをたっぷり塗り込み、5~15分ほど置いたら入浴またはシャワーを浴びます。オイルが気になる方は石鹸で洗い流しても良いですが、潤いをキープしたかったらそのままがおすすめ。入浴は血行を促進しさらなるデトックス効果が感じられます。日焼けをしていたり肌に炎症がある場合はセサミオイルの使用を控えて、ココナッツオイルがおすすめです」

セサミオイルのキュアリング方法

「食用の太白ごま油を使用する場合には、オイルを一度100度近くに温める『キュアリング』をすることをおすすめします。これをする事によって、重たいオイルがサラサラしたテクスチャーに変わり、肌への浸透率をさらに高めます」

two bottles of liquid

<材料>
・太白ごま油
・鍋
・温度計
・保存瓶(密閉タイプ)

<作り方>

  1. 太白ごま油を鍋に入れ、弱火で温める。
  2. 油が90~100度になったら火からおろします。余熱で120度くらいまで上がりますがそのまま放置して粗熱をとります。
  3. 保存瓶に移し、しっかり蓋をして完成。

エディターが実践!

a tray of chocolates
a metal container with a handle

エディターNANAは、いままでキュアリングされたセサミオイルを購入していたけれど、金原さんに伝授いただいた方法で作ってみた。

「使用するものがそろってしまえば、とても簡単にキュアリングすることができました。クオリティーに関しても、自分で作る程度でも満足できるなと思いました。わたしは、耳と足裏のマッサージにつかうのがお気に入り。そのほかにも、鼻うがいのあとに鼻の穴につけたり、頭皮マッサージにも使っています。私の場合、顔にセサミオイルをつけるとイガイガする気がして、顔には使いません。セサミオイルを自分で作るようになって、たっぷり使えるからケアする時間か楽しくなりました。アーユルヴェーダ的な習慣はセサミオイルが基本ですね」

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ぜひセサミオイルを日々のセルフケアに取り入れてみて。

Headshot of 金原杏奈
金原杏奈

東京都出身、NY在住。14歳でモデルデビューし、2011年よりニューヨークに拠点を移しワールドワイドに活動。アーユルヴェディックドクターであるNaina Marbaliに師事し、アーユルヴェーダ認定コースを修学。アーユルヴェーダをベースに、心と体の健康をつくる過ごし方を発信するデジタルプラットフォーム、Kitchen Pharmacy主宰。 


Instagram:@kitchenpharmacy

HP:www.kitchen-pharmacy.com/