記事に移動

記事で紹介した商品を購入すると、売上の一部がWomen's Healthに還元されることがあります。
記事中に記載の価格は、記事公開当時の価格です。

免疫力を上げる最強な方法とNG習慣

体も心も仕事も! すべてうまくいくカギは“免疫力”にあり?

By
mother and daughters embracing outdoors
Morsa Images//Getty Images

流行りの風邪に乗ってしまったときや、具合がなかなか良くならず長引いたとき、私はいつも自分が持つ“免疫力”の弱さにがっかりする。

「免疫力は人生を左右します。免疫力がうまく働けば、病気に悩まされることなく、気力、体力ともに充実して仕事やプライベートも、すべてうまくいきます」

私の心を鷲掴みにしたこのメッセージを書いたのは、幾つものベストセラー本を出してきたお茶の水健康長寿クリニック院長の白澤卓二先生。

今回は、白澤先生の著書『ウイルスに負けない! 免疫力を上げる最強の方法』から、誰でも明日からできる免疫力を上げる5つの生活習慣をご紹介。あなたの免疫に対する考え方も変わるかも。

これはNG! 免疫力を下げる習慣とは 

stop gesture
Carol Yepes//Getty Images

次に挙げている生活習慣が当てはまるなら、あなたの体内では老化が加速し、免疫力が低下しているかも……。チェックしていこう。

肥満している・やせすぎている

「結局のところ、太りすぎていても、やせすぎていても、免疫力の低下につながります。適度な体重を維持することを心がけましょう。適度な体重の目安はBMIが1.5~25の範囲。

BMIの算出方法は、体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)です。自分のBMIを計算して、太りすぎている場合もやせすぎている場合も、食生活や生活習慣を見直して、適切な体重を維持しましょう」

不適切な食生活を続けている

「食事はお腹を満たしてくれればなんでもいいというものではありません。自分の体に合った、必要としている食べ物をとっていれば免疫力が上がり、丈夫な体を手に入れるための強力なサポートになります。その一方で、食品添加物がたっぷりの超加工食品に偏った食事や、食後血糖値を急上昇させるような糖質過多の食事、体内の炎症を促す食事などを続けていると、免疫力を低下させる大きな要因となります」

腸内環境が悪化している

「実は、腸の状態と免疫力は直結しています。腸内環境が悪いと免疫力は低下し、さまざまな病気のリスクが高まります。腸内環境の善し悪しを決めるのは、腸内にすみついている腸内細菌のバランスです」

1日の睡眠時間が7時間未満 

「睡眠不足が続くと免疫力が低下することを示す研究報告はいくつもあります。免疫力を維持するためには、質のよい睡眠を7~8時間以上確保しましょう」

ストレスをずっと感じている 

「ストレスが影響するのはメンタルだけではありません。『ストレスは万病のもと』と言われるくらい、体にダメージを与えます。 免疫力低下による感染症のリスクもそうですし、胃腸の不調などにも直結します。血圧も上昇するので、心臓病や脳卒中といった深刻な病気のリスクも高まります」

ここからは、免疫力を上げるためにできることと、その理由を詳しくみていこう。

これさえ守れば大丈夫、免疫力を上げる5つの生活習慣

hand of elderly woman, hand sign thumbs up
Crispin la valiente//Getty Images

その1:腸内環境を整えて免疫力をアップ

woman smiling, arms outstretched, low angle view
Ghislain & Marie David de Lossy//Getty Images

「私たちの体内には膨大な数の免疫細胞がいるのですが、そのうちの7~8割が腸に存在しています。腸には食べた物といっしょに病原菌や異物などが侵入するため、それらから身を守るために多数の免疫細胞が腸に配備されているのでしょう」

腸内細菌の状態をよくするためにできる4つアクション

① 水溶性食物繊維をとる 

善玉菌と悪玉菌のバランスは免疫力につながる。悪玉菌は増えやすいので、善玉菌を増やす“食物繊維”をとることが大事。とくにネバネバ食品に多い水溶性食物繊維(オクラ、なめこ、りんご、バナナなど)は善玉菌を増やし、免疫力をアップさせる。また、最近では水溶性食物繊維が認知機能の維持に役立つというデータも。

➁発酵食品をとって腸を元気にする 

発酵食品に利用される微生物は腸内細菌のエサになるので、普段から食べていると善玉菌が増えて元気になり、免疫細胞が活性化する。発酵食品の代表格といえば納豆。また、みそやしょうゆがはいった和食、キムチやぬか漬けなどもおすすめ。

③腸の炎症は抗酸化成分で予防する

オメガ6系脂肪酸や体内の酸化・炎症を促す危険な油を含む食べ物は控え、アマニ油入りのドレッシングやオリーブオイル、ココナッツオイルを意識して摂ろう。

④アボカドを食べる

アボカドの脂質の約7割を占めているのが、オリーブオイルと同じオレイン酸という酸化しにくい脂肪酸。 10 種類以上のビタミン、11種類のミネラル、食物繊維も含み、栄養の宝庫であると言える。アボカドは腸内環境をよくして、肥満を解消し、体内の炎症を抑制するなど、免疫力アップによいことばかりなのだ。

ADの後に記事が続きます

その2:お口のケアで体内の炎症を減らす

cute baby girl take mom's electric toothbrush and learning to brush her teeth funny childhood
Oleg Breslavtsev//Getty Images

「免疫力の低下につながる体内の炎症。その大きな要因となる歯周病の予防は、免疫力アップに役立ちます。お口の状態がよくなれば、よく噛んで食べるための健康な歯を維持することになり、だ液の分泌も促されて、複数の意味で免疫力アップに役立ちます」      

今日からできる3つのアクション

① 正しい歯磨きでむし歯や歯周病を予防

ゴシゴシと力を入れて歯を磨かず、バイオリンの弓を動かすようなイメージで行う。できれば毎食後の歯みがきを習慣にしよう。

➁歯間ブラシやデンタルフロスも使う

歯と歯の間は汚れがたまりやすいので、できれば毎日1回は、歯間ブラシやデンタルフロスできれいにするのが理想。

③ココナッツオイルプリングをする

ココナッツオイルプリングとは、強力な殺菌作用があるココナッツオイルを使った口ゆすぎのこと。欧米で人気のお口ケアで、歯周病予防にもおすすめ。
やり方は、ココナッツオイル大さじ1杯を口に含み、口の中でオイルを転がすようにクチュクチュし、10分ほど経ったらオイルをティッシュなどに出して、ゴミ箱に捨てる。
ココナッツオイルプリングを行うと、歯の根元の深い部分にいる歯周病菌の数が減るという報告があり、歯周病の予防や改善に役立つそう。そのほかにも、口臭の予防や改善、歯のホワイトニング、口元に筋肉がついて若返るといった効果も。

④鼻呼吸を意識する

口で呼吸していると、乾いた空気が口の中を通るため、口の中が乾燥してしまってだ液が少なくなってしまう。口を閉じているとき、舌の位置がどこにあるかチェックしてみよう。舌の先が上顎についていれば鼻呼吸ができているサイン。もし歯の裏に当たっているようなら口呼吸を行っている可能性が高いので、呼吸するときに鼻で行うよう意識しよう。

その3:ぐっすり眠って免疫細胞を活性化

woman sleeping cozily on a bed in her bedroom at night
bymuratdeniz//Getty Images

「睡眠は体内の細胞を修復し、疲労を回復させる大事な時間です。詳しいメカニズムはまだわかっていないのですが、睡眠中に分泌されている成長ホルモ ンには免疫力を強化する働きがあると言われています。睡眠不足が続くと、太りやすくなったり、自律神経のバランスが乱れたり、血糖値が上がりやすくなったりして免疫力が落ちてしまいます。
また、成長ホルモンがもっともたくさん分泌されるのは深い眠り (ノンレム睡眠)の間です。ウトウトするような浅い眠りだとあまり分泌されないので、ぐっすり眠ること(睡眠の質)も免疫力アップには大切です。」

質の良い睡眠を確保するコツ

  • 起きる時間を決める(体内リズムを整える)
  • 起きる時間から逆算して寝る時間を決める(7時起床なら12時就寝)
  • 睡眠が足りていない場合はちょっと朝寝坊する日をつくる(プラス1~2時間)
  • 寝る2時間前にはテレビやパソコン、スマホの電源をオフにする
  • 緑茶、コーヒー、紅茶などカフェインを含むものは夕方6時以降に飲まない
  • 就寝前の入浴はぬるめの湯にする(熱いと目が冴えてしまう)
  • 過度な飲酒をしないl 就寝前には激しい運動をしない(ストレッチなどはOK)

その4:適度な運動で免疫力を上げる

group of women power walking outdoors
Lisa5201//Getty Images

「適度に体を動かすと体内の血液循環がよくなり、代謝が促されます。老廃物が排泄されるので、免疫細胞が働きやすくなり、免疫力が上がります。
また、肥満の解消、糖代謝異常の改善、自律神経のバランスを整えるなど、免疫力アップに役立つ効果がいくつもあります。免疫力を維持するためには、ふだんから体を動かす習慣をつけておきましょう。
ただ、過度な負担がかかるハードな運動は、体内の活性酸素を増やして炎症を促してしまいます。無理はせず、免疫力アップに役立つ適度な運動を行いましょう」

今日からできる2つのアクション 

①1時間に1回は立ち上がる

座る時間が長くなるほど、死亡リスクが高まるという明らかなデータが!

➁理想は週に5日、1日20分の運動をする

これは、運動と寿命に関するさまざまな研究報告が示す数字である。時間がない時は、1分間の階段アップダウンでもOK。

ADの後に記事が続きます

その5:ストレス対策も大事。心をリフレッシュ

young woman sits in the back of a convertible, her arms in the air, laughing with joy
Digital Vision.//Getty Images

「免疫力を落とさないためには、ストレス対策も重要です。
ストレスを受けたときには、免疫細胞の働きを妨げるコルチゾールが分泌されますし、体内で発生する活性酸素の量も増えます。これらはストレスを受けたときに起こる体の反応です。
ストレスに対して過敏に反応しないようにするには、心をおだやかに保ちましょう」

今日からできる3つのアクション

①外に出て太陽の光を浴びる

実はこれが免疫力アップに役立つ。また、自然豊かな場所に出かけて外の空気を吸い込めば、空気といっしょにいい細菌が体内に入って腸内細菌となり、腸内環境を整えてくれる。

②笑ってスッキリしたら免疫細胞も活性化する

笑うことが免疫力アップに役立つのは間追いない。むすっとしていないで、楽しいことを探して笑顔になる時間を増やすようにしよう。

③1分間瞑想をする

なにも考えない、頭を空っぽにする時間をつくること。その時間が心身をリラックスさせ、自律神経のバランスを整えてくれる。

まとめ

生活習慣を変えるだけで、免疫力が上がるだけではなく心にも体にもいいことばかり。まずは出来ることからスタートしてみよう!

ウイルスに負けない! 免疫力を上げる最強の方法

ウイルスに負けない! 免疫力を上げる最強の方法
¥1,540
Amazon で見る

『ウイルスに負けない! 免疫力を上げる最強の方法』が、ぱる出版社より好評発売中。ここでご紹介した以外にも免疫を上げるための知識がたくさん詰まっているので、ぜひチェックしてみて!

この本を書いたのは……

免疫力
ぱる出版

白澤卓二(しらさわたくじ) 先生
医学博士。白澤抗加齢医学研究所所長。 お茶の水健康長寿クリニック院長。東京都老人総合研究所病理部門研究員、老化ゲノムバイオマーカー 研究チームリーダーなどを経て、2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究 ・加齢制御医学講座教授を務めた。専門は寿命制御遺伝子の分子遺伝学、 アルツ ハイマー病の分子生物学など。 日本ファンクショナルダイエット協会理事長、米国ミシガン大学医学部神経学客員教授なども務める。著書に『100歳までボケず、元気 に生きる101の方法」、訳書に『「いつものパン」があなたを殺す」 (ともに三笠書房) など300冊を超え、ベストセラー多数。

Headshot of Nanita
Nanita
コミュニティリーダー

ウィメンズヘルスのコミュニティーリーダー。元ボクシングインストラクターの経験を持ち、ダンス・トレーニング・ランニングと様々なワークアウトに取り組み発信している。底抜けの元気さとポジティブエネルギーが強み。日々心と体をHAPPYにするため、まだ見ぬ境地へフルスピードで突進中。 

健康

sugar cubes on red background

“血糖値の女神”が伝授! 血糖値コントロールの4つの原則と7つのメリット

young woman at home smelling something stinky and disgusting, intolerable smell, holding breath with fingers on nose bad smells concept

ゆで卵みたいな臭いも。おならが異常に臭くなる「8つの理由」

beautiful pastel manicure

7種類のデリケートゾーンのニオイ。原因と対処法とは?

unhealthy young woman with stomachache leaning on the couch in the living room at home

生理中に腸の調子が悪くなるのはなぜ? 生理と過敏性腸症候群の関係

ADの後に記事が続きます
ADの後に記事が続きます