毎日のお便りが来ないのはなにより辛いこと。

便は文字通り、昨日の自分からのお便りなのです。

アーユルヴェーダでは”快便”の定義がとても厳しく、毎朝来ること、色は濃すぎず薄すぎず、匂いは強くなく、きちんとバナナ状で水に浮く。これらが適っていないと”快便”ということはできません。

そのための手助けとなってくれるものをご紹介します。

冬は便秘になりやすい季節

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Moazzam Ali Brohi

冬はヴァータ(風のエネルギー)が高まるシーズン。ヴェータ性の便秘になりやすい季節です。普段はそこまでじゃないのに、最近あまりお通じがよくない人は、ある意味自然現象なのです。

ヴァータの特性は、まさに風のように、冷たく、乾燥していて、不安定。

それをいかに和らげるかがこの季節の便秘の解消法なのです。


「朝の白湯」を習慣に

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Klaus Vedfelt

朝にコーヒーを飲んでいる人は今日から白湯に変えてみてください。

白湯は体を緩め、温め、循環させる効果が絶大。

ただ水を温めただけのものなのに、いえ、なにも入っていないからこそ、体をクリーンに動かせるパワーがあるのです。

お湯を沸かしたら蓋を開け、弱火にして5分ほど沸かし続けたものがおすすめ。

時間がない場合はウォーターサーバーでも湯沸ポットでも構いません。

とにかく朝の白湯を習慣にするだけで、便通が良くなる人がたくさん。

できれば朝だけでなく、1日2、3杯白湯を飲むようにしてみてください。


眠る前の「ギーミルク」も◎

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ヴァータが高まると緊張しやすく、ナーバスになって睡眠も浅くなりがち。

寝つきも悪くなり、そこから便秘に繋がってしまいます。

眠る前に心も体も緩めるために、ホットミルクにギーをひとさじ。ギーはアーユルヴェーダではおなじみですが、無塩バターからタンパク質、水分、不純物を取り除いて純粋な脂肪分だけを集めた「溶かしバター」のこと。お好みで黒糖を入れるのもおすすめです。

牛乳は、日本人は体質に合わない人が多いので、豆乳やオーツミルク、アーモンドミルクなど植物が原料のミルクを試してみて。

「温性のオイル」を味方に

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apomares

ヴァータ性の便秘は、乾燥が原因なことが多いのです。

やっと出てもコロコロとウサギのような便の場合はまさにそれ。内臓までも乾燥していることが原因だとアーユルヴェーダでは考えます。

その場合、一般的にいう「繊維質をたくさん摂る」ことは逆効果。繊維がさらに体内を乾燥させ、詰まらせてしまうのです。

そんな時は温める効果のあるオイルをとりましょう。

ごま油やひまわり油を鍋や煮物など、温かい料理に多めに使用してみて。

そしてアーモンドオイルもおすすめ。ヴァータタイプに多い、ナーバスになりがちな神経をなだめてくれる効果があります。

オイルのなかで一番なめらかと言われるスイートアーモンドオイルを、ひとさじそのままいただきましょう。

気持ちまでしっとりと鎮まるのを感じるはずです。

「毎日同じ時間」に入浴を

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LWA/Dann Tardif

この季節の便秘は乾燥と冷え、不安定な生活リズムが原因。

しっかりと温めてリラックスさせ、さらに安定させることすべてが叶うのは、入浴なのです。

毎日同じ時間に湯船に浸かり、体を伸ばして芯まで温まりましょう。

「お風呂で便秘解消!?」と思う人もいるかと思いますが、入浴で治ったケースはたくさんあるんですよ。

この季節はシャワーで済ませず、お風呂に入ることを習慣にしましょう。

特別なサプリや薬など使わなくても、便秘は必ず解消することができます。

毎日の小さな積み重ねで朝のNature Call がある生活を手に入れましょう。

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三野村なつめ
アーユルヴェーダ・アドバイザー、ARYURVIST

元コピーライター。南インドやスリランカを数度訪れた後アーユルヴェーダ・ライフスタイルアドバイザーの資格を取得。コスメブランド「ARYURIVST」やレシピとスパイスがセットになった「整えごはん」を立ち上げる。ARYURVISTから、毎日のクレンジングで角質ケアまで叶う“オイルピール クレンズ”新発売! 

Instagram: @aryurvist_official