毎晩1杯飲んでいたワインが2杯、3杯と増えたり、ビールの飲みすぎでおなかが出てきたりしていない? 長期的・短期的....
毎晩1杯飲んでいたワインが2杯、3杯と増えたり、ビールの飲みすぎでおなかが出てきたりしていない? 長期的・短期的な禁酒の効果をUK版「ウィメンズヘルス」からご紹介。
食生活を見直したいときでも、依存症を未然に防ぎたいときでも、お酒をあきらめるのは大変。それでも頑張ってみる価値はあると後押しするのは、ロサンゼルスの常用薬専門家デイモン・ラスキン博士。
「数週だけでもお酒を控えるのが得策です。特に一般的な目安(女性は1日1杯、男性は2杯)以上の飲酒量ならなおよいでしょう。また、飲酒が仕事やプライベートの人間関係に影響して来ていると感じたら、普段飲んでいる量にかかわらず控えるべきです」とラスキン博士は言う。
長期的、短期的なものを合わせて、よくある禁酒の効果は以下の通り。
Text: Meghan Rabbitt Translation: Emi Ito Photo:Getty Images
最近発行された『アルコール依存症についての臨床医学的研究論文』に乗っていた研究結果の中には、寝る前の飲酒は脳のα波を増加させるという。α波は通常、起きている間に休むと出てくる脳信号なので、眠りが妨げられてしまうそう。
また、27の研究結果を照らし合わせると、アルコールは短い時間で深い眠りに就ける効果があるものの、それ以降の睡眠リズムはめちゃくちゃにしてしまうことがわかる。最初は少し寝つきが悪いと感じても、アルコールを飲まないで眠れば、もっとすっきりした目覚めが迎えられるかも。ラスキン博士いわく、睡眠の質が上がると、気分や集中力、知的能力も向上するとのこと。
アメリカ臨床栄養学誌に掲載された研究によると、食べ過ぎの最大の要因はアルコールとのこと。最近Obesity誌に載った研究では、これはアルコールが体の感覚を高めてしまうせいかもしれないと推測されている。
実験の結果、お酒2杯分に相当する量のアルコールを注入された一部の女性は、食塩水を与えられた他の女性に比べて30%多く食事をとったと分かったのである。ほろ酔い状態でも、彼女たちの脳は視床下部が活性化され、食べ物のにおいに敏感になった結果食べる量が増えたのだ。
砂糖は達成感をもたらす物質であるドーパミンの発生量を増やし、快い感情を強める、とラスキン博士。アルコールにも同じ効果があるので、幸福を感じる科学物質の供給源を一つ絶つと、体が代わりのものを求めがち。
「甘いものを食べたときに、お酒を飲むんだときと同じ気持ちよさを感じても不思議ではない」とのこと。
アルコールは日々のカロリー摂取量をこっそり増やしている物質。マルガリータ1杯にはほとんど糖分からくるエネルギーが300kcal以上、甘くておいしいピナコラーダなら450kcalほどあるという。ある研究では、「普通」の量のお酒飲んだ日は、男性はいつもより433kcal多く食べ、同じく女性だと300kcal多く食べるという。お酒を(デザートと取り換えずに)カットすれば、割と楽に減量ができるのだ。
数日間経てば、肌の外見や質感に潤いが感じられるようになるだろう。アルコールは利尿性、つまり尿が出やすくなる物質だ。さらにアルコールは身体の水分補給を助ける抗利尿ホルモンを減らすので、体内に水分が行き渡らず、乾燥肌の原因になるとラスキン博士はいう。
お酒を飲まなければ、頬や鼻の赤みが引き、フケや湿疹、酒さ(しゅさ)などの肌荒れも改善されるかもしれないという。
お酒、特に高級ワインやスコッチを習慣的に飲むのはお金がかかるもの。家の中と外でお酒にかけているお金を計算してみれば、びっくりするかもしれないし、禁酒のモチベーションも上がるかも。
心得ておくべきは、禁酒中には損をしている気がする場面があり、気分も悪くなってくるということ。ラスキン博士によれば、多くの人はお酒を感情を和らげるために使っているので、飲むのをやめるとイライラしたり落ち着かなくなったりするという。
アメリカ国立がん研究所によれば、アルコールの摂取は口腔がん・肝臓がん・乳がん・結腸がん・直腸がんの発生率を上げるとされている。飲めば飲むほど上がるリスクだ。
一方で、少量のアルコールを摂取すれば心臓病の危険性が下がるとする研究も複数ある。また、お酒を飲まなくなると脳卒中や糖尿病、死亡の確率が少し上がるかもしれないという研究もある。
もっとも、やめる前は少ししか飲んでいなかったという前提だけれど。
※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました
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