生理中、自分のために何をしている? 鎮痛剤を飲んだり、ネットフリックスを観たり、ゆったりしたパンツを履いてアイスクリームを食べたりするだけ、という人は大きなチャンスを見逃している。

なぜなら、生理中はマスタベーションにもってこいのタイミングだから。生理痛が軽くなるのは、数あるメリットの1つに過ぎない(それでストレスも減ると聞けば、マスタベーションをしない理由が見つからない)。

ここからは、生理中こそマスタベーションに興じるべき具体的な理由と、ベッドを汚さずに思いきり楽しむためのテクニックをアメリカ版ウィメンズヘルスより見ていこう。

生理中にマスタベーションをするべき理由

婦人科医で骨盤痛スペシャリストのソニア・バーラニ医学博士によれば、マスタベーションをすると、快感をもたらしてストレスを減らす神経伝達物質のセロトニンとドーパミンの分泌量が増加する。

そして、あなたがオーガズムに達すると、熟睡をもたらすプロラクチンとオキシトシンというホルモンが分泌される。だから、マスタベーションをしたあとは、かなりリラックスした気分になれる。「オーガズムの最中に分泌されるオキシトシンは、ストレスホルモンのコルチゾール値を下げるとも言われています。だから、終わったあとは心地よい安堵感が得られるわけです」とバーラニ医師。

生理中のマスタベーションは、いつもより気持ちよい可能性もある。「生理中は女性器やクリトリスに送られる血液の量が増えるため、感度が増して、いつもより気持ちよく感じるはずです」とバーラニ医師。経血が天然の潤滑ゼリーとして働くため、生理中はセックストイも使いやすい(セックスも楽になる)。

また、オーガズムの最中に分泌されるオキシトシンは、つらい生理痛を緩和する天然の鎮痛剤。だから、生理中のマスタベーションは生理痛対策としても有効。

生理中は“その気”にもなりやすい。米シカゴ大学の論文によると、生理周期のうち6日間は生理学的にムラムラしがちな“性的活動期”で、この時期は偶然にも生理と重なる(この時期は卵胞期と排卵期をまたいでいるため、新たに性的活動期と名付けられた)。性的活動期は、排卵を誘発する黄体ホルモンが急増する3日前に始まる。シカゴ大学の研究で性的活動期にいた女性は、生理中に性的な活発度が高まっただけでなく、性的な空想をすることも多かった。この性欲の上昇は性的なパートナーがいる女性に強く見られたけれど、変化を感じたのは性的なパートナーがいない女性も同じで「その時期はあまり孤独を感じなかった」と報告している。

さらに、バーラニ医師いわく生理中は、性欲を強くするテストステロンが少しだけ増えるため、いつもよりムラムラして“その気”にもなりやすい。「性欲の上昇には、自分では気づかない心理的な要因があるとも言われています。生理中は妊娠する可能性が低いので、セックスを受け入れやすいのかもしれません」。その真偽はさておき、いつもよりムラムラするなら、マスタベーションで存分に欲求を満たせばいい。

生理中のマスタベーションのコツ

経血の量が少ないときは、マスタベーションで派手にシーツが汚れることも、後処理に時間を取られることもない。でも、バーラニ医師によると、経血が多いときはタンポンか月経カップを挿入し、膣ではなくクリトリスを刺激したほうがいい。どうしても膣派の人は、バスタブやシャワー室を使って後処理を最小限に抑えよう。

セックストイの使用もOK。バーラニ博士のオススメは、お手入れが楽なシリコン製のセックストイ。経血量が少なくて、天然の潤滑ゼリーが足りないときは、シリコンベースの潤滑ゼリーでトイの滑りをよくしよう。ほとんどのシリコン製セックストイは石鹸と水(もしくはセックストイ専用のクリーナー)で洗えるので、次回のためにも使用後はキレイにしてから保管場所へ。

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Laura Stampler And Mara Santilli Translation: Ai Igamoto