パートナーにストレスを感じたら? 原因・解決法を専門家が伝授!
みんな経験してる。
おそらく耳にした事があるかもしれないが、ハネムーン気取りは永遠には続かない。どんなにヘルシーな関係性だって、大変な時はある。それでも2人の絆を壊さないためには、早めに相手にストレスを感じている事を伝えるべきだという。アメリカ版ウィメンズヘルスから詳しく見ていこう。
ニューヨーク市で、ファミリー・アンド・リレーションシップセラピストを務めるキャスリン・スマーリング医学博士いわく、もしストレスをそのままにしておくと他の問題につながる可能性もあるとの事。ストレスを感じるときは、現状の関係性やパートナーとしっかり向き合うことが難しいそう。
もし、積極的または定期的に、ストレスを感じる要因を相手に伝えない場合、自分の相手に対する態度や、逆に相手の自分に対する態度に影響する可能性があるそう。たとえその事実に背を向けて気づかないフリをしていても。
「ストレスは大抵、その原因に直接向き合わずにいた結果です」と、スマーリング医学博士。「何らかの形でストレスは現れます。例えば怒りや、不注意、ぼんやりしたり、過度の飲食や絶食といった状態の場合もあります」スマーリング医学博士いわく、そういったストレス反応は、関係にさらにネガティブな影響を与え、パートナーに対してありのままの自分や誠実である事を阻む事になるという。もしその振る舞いがあまりに悪影響を与える場合、関係が完全に破綻してしまう原因になりうるそう。
ストレスにもさまざまな形があるという。自分では最初ストレスと気づいていないこともあるかもしれない。なので、毎回ストレスに感じる共通した原因を正確に突き止め、対処できる実践可能な解決方法を見つけておくとよいそう。
原因
経済的な面に起因する心配や、相手と自分が同じ方向を向いていないという感情等、パートナーとの関係のストレスにはいくつかの原因があるそう。
1.相手の努力不足
スマーリング医学博士いわく、これがメジャーな理由だそう。「もしお互いの努力がない関係性であれば、それは終わってしまうでしょう。セラピーを来訪するカップルは大抵、相手から感謝を感じない、ちゃんと聞いてもらえていると感じないと言います」たとえ、ごみ出しをしてくれたというような、小さな事だとしてもパートナーに感謝を伝える事は、関係にヒビを入れずにすむという。「不注意でいたり、きちんと相手に向き合っていないと、関係悪化の大きな一歩となるでしょう」とスマーリング医学博士。
2.口論の繰り返し
もし、最近あらゆる事に対して相手と意見が一致しないようであれば、きっと何かおかしい可能性が。口論には全く関係のない、パートナーに言われた事やされた事で傷ついた事が原因で、どちらかが口論を吹っ掛ける事もあるかもしれないという。または、同じ事に対して、何度も腹を立てるようであれば、そのコミュニケーションのとり方は、もう機能していないという兆候だそう。
内容にかかわらず、口論は生産性のない事だとスマ―リング医学博士。カップルたちは何に対してモヤモヤする気持ちを感じているかを話し合わず、前向きにその問題に対処する事を避け、逃げるように白熱したバトルを繰り広げるという。もし口論の悪循環から抜け出す道が見つからないのであれば、スマーリング医学博士いわく、その時はセラピストからプロの助けを借り、口論の根本的な原因を突き止め、何らかのコミュニケーション方法を教えてもらうといいそう。
3.経済面
お金は比較的誰にとっても、ストレス要因となりやすいという。ただ、そのストレスはロマンティックな恋愛関係において、2人で大きな金銭的な決断をする必要があるときに明らかになるそう。「1番大変な事は、自分のやり方で生活する事です。食料品の買い出しから、請求書の処理まで、基本的な事がストレスとなり、しばしば支出に関してより大きな口論につながります」と医学博士。
けれども、簡単な解決方法があるという。スマーリング医学博士は、あなたの大切な人としっかり話し合いの場を設け、お互いが財政的に何をゴールとしているか話し合う事を推奨する。その後、ゴールに向けて1つのチームとして持ちうるリソースをどう活用していくか考えるといいそう。そうでないと、金銭的な事がその関係性のストレスの源となり続けるかもしれない。
4.将来への不安
お互いが同じ方向を向いていなければ、安心感を感じられず、その関係は終わりを迎えてしまう事も。スマーリング医学博士いわく、パートナーとの関係性で最も素晴らしい事の1つは、今後のビジョンをプランできる事だという。「もしその要素がなければ、落ち着かず、不安を感じ、関係やお互いにコミットする事へのストレスにつながるでしょう」
影響
定期的に感じるモヤモヤとしたストレスは、関係性を傷つけるいくつかの影響があるという。下記を見てみよう。
1.距離ができる
「ストレスにフタをし、見て見ぬふりをする事は、お互い相手から離れていく事につながります」とスマーリング医学博士。相手との間に距離や、口論において自分に無関心のような反応を感じる事もあるという。
2.過度な飲酒や薬の服用
スマーリング医学博士いわく、ストレスの対処メカニズムとして一般的だという。例えば、アルコールでパ―トナーが夜間の飲酒後、会話を覚えていられなかったり、相手と共に過ごすために薬物を服用して落ち着く必要があったりといった、相手の習慣に不快を感じる場合、信頼感が損なわれ、その関係性において問題が生じることがよくあるという。
3.浮気
関係性にストレスを感じる時は、何か他にポジティブな物を見つけようとする傾向があるという。「どうにもならないと感じる時、容易で不健康な対処法として、今の恋愛関係の外に目を向けて、快適さを探してしまう事です。もし相手に大切にされていないと感じている場合、他の人に愛情や親密さを求めようとしてしまう事があります」とスマーリング医学博士。けれども、それはパートナーとの関係により傷をつける事になり、生産的な解決法ではないとの事。
解決法
ここでは、相手にストレスを伝えられて、ヘルシーな関係性を保つ方法をいくつかご紹介。
1.話し合い
きちんと話し合うと、相手を指摘しようとする事がなくなるそう。「‟あなたがこうだからそう思う”ではなく、‟私はこう感じる”と会話を始めてみましょう」とスマーリング医学博士。そうする事で、お互い自分の感情に責任が生じ、何をどのようにストレスに感じているかをきちんと理解しようとするという。
お互いの主張をきちんと聞いた後、けんか腰でない態度で反応しよう。「パートナーの言う事をよく聞き、‟理解したよ”と伝えましょう」と医学博士。また、ストレスの原因がわからない場合は、そのように伝えて詳細を聞いてみよう。「相手に好奇心を持ち、自衛的にならず、言い争いにならないようにしましょう」。議論に熱がこもるかもしれないが、感情が会話を支配する事を避けるには最適だという。
2.アクティブな事を一緒にする
ヨガや散歩等、体を使って何かを一緒にする事を、スマーリング医学博士は推奨する。特に屋外でできる事がいいという。新鮮な空気と自然は思考をクリアにし、パートナーに対してどう感じているかを話すのに適した環境だと、医学博士。
更に、共に汗を流すことは自然にストレス軽減となり、無害だそう。定期的な運動は、エンドルフィンや、脳内の良い感情をつかさどる化学物質を増やしてくれるため、ストレスというネガティブな感情の連鎖から守ってくれるという。これらの効果は共に汗をかいた後も数時間持続するとの事。
3.プロの助けを借りる
かつては幸せで、ヘルシーな関係にモヤモヤするようになったら、元に戻す手助けをしてくれる誰かを頼ると役に立つかもしれない。「カップルが問題を話し合う、あるいは絶えない口論の解決法や妥協点を自分たちで見つける事ができない場合は、プロの助けを選択肢に入れるといいでしょう」とスマーリング医学博士。リレーションシップセラピストは会話の中で、個々の気持ちを聞き、尊重してくれるそう。
4.関係を終わらせる
「かつての関係性にもう戻れない、またはあらゆる解決法に疲弊した、自分一人でも幸せになれる」。そう感じる場合は、その関係を終わりする事も常に選択肢だという。特にあなたのメンタルヘルスを傷つけている場合はなおさらだと、医学博士は話す。その関係にピリオドを打つ事は、もし後から戻りたいと思っても、そうはいかないかもしれない重大な決断。けれども長い目で見たら、単に相性が良くなかったか、お互いにとって有益な関係ではなかったという事。結局それが最も健康的な選択になりうるかもしれない。
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: Jasmine Gomez Translation: Asami Akiyama