女性の8割が悩んでいるという生理痛。仕方ないものだと諦めてない? 今回は、産婦人科医の高尾美穂先生に生理痛を緩和させるためにできる生活習慣についてお話を伺った。つらい生理痛は我慢し続けないこと!

(「」内、高尾美穂先生)

そもそも生理痛とは?

生理痛とは、生理の直前から生理中にかけて子宮が収縮するために起きる、下腹部や腰の痛み。肉体的・精神的ストレスや、子宮内膜症・子宮筋腫などの病気も生理痛の原因になることも。生理痛を軽くするためにはどうすればいいのだろう。

生理痛を緩和させるためにできること

①一番大事なのは、規則正しい生活

十分な休息と睡眠をとって、ストレスや疲れを調整しよう。食生活や適度な運動も大切!

②適切なタイミングで痛み止めを飲む

痛み止めは痛みを感じ始めたら早めに飲むのがポイント。

③体を温める

血液循環がよくなるように温かいお茶を飲んで、カイロや湯たんぽで体を温めるのもおすすめ。

④食事を整える

偏った食生活も生理痛の原因となるため、普段から食生活を改善するように心がけよう。

生理痛をやわらげるのにいい運動

適切な運動は生理痛だけではなく、腹部の不快感や感情の起伏も軽減してくれます。ただし、いつもより強度と時間を減らして体に負担がかからないように。また動くのがつらいくらい生理痛が激しい場合は痛み止めを飲んで、ゆっくり休んで。

ウォーキング

「体に負担があまりかからず、刺激の少ない有酸素運動は痛みの軽減に効果的です」

ランニング

「鎮痛作用のあるホルモン、エンドルフィンが分泌され、原因不明の不安感や、生理痛によるストレス、頭痛などを緩和してくれます」

軽い筋トレ

「体幹を鍛える運動は骨盤まわりの血液循環を円滑にし、冷えやだる重さをやわらげてくれます。スクワット、ランジ、プランクなど、道具を使わず簡単にできる運動がオススメです」

ヨガ、ピラティス、ストレッチ

「体のバランスを整えることで体の緊張がとれるので、痛みがやわらぎ、精神的に落ち着く効果が期待できます。特にヨガは骨盤まわりの筋肉にもいい影響を及ぼしてくれます」

毎月生理痛が重くてつらい状態が続いていたら、まずは専門家に相談してみて。しっかりケアをして、心地よい毎日を過ごそう!

illustration: Midori Komatsu

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高尾 美穂
産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター

女性のための統合ヘルスクリニック、イーク表参道副院長。文部科学省・国立スポーツ科学センターの女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバー。一般社団法人アスリートヨガ事務局理事、ドームのアドバイザーリードクターも務める。内科・婦人科・乳腺などを中心にクリニックでは診察を担当し、女性の健康をサポート。マターナル(周産期)ヨガを始め、ヨガセッションも積極的に行っている。また、プロアスリートのメディカル・メンタルサポート、女性アスリートに向けた、医学的知識の提供などにも積極的に参加。webサイト http://www.mihotakao.jp/ イーク表参道 http://www.ihc.or.jp/

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。