ここ数年、文明社会から離れて生きていたならともかく、生理のある女性なら、“吸水ショーツ”という言葉を一度は聞いたことがあるはず。そう、現代には、経血を吸収して生理を楽にするだけでなく、環境への負担も減らすショーツが存在する。巨大なオムツにしか見えないなんて、とんでもない。吸水ショーツは、今後ますます普及する。

使い捨てのナプキンとタンポンが環境に与える影響を考えれば、その代替品が増えてくるのも当たり前。月経カップも活躍しているけれど、リユーザブルで地球にやさしく、漏れない作りのショーツは、もはや天才的としか言いようがない。

でも、このショーツの実態は少し謎に包まれている。使い方や使い心地も、いまいち不明。そこで今回は、吸水ショーツについて知っておくべき大事なポイントをまとめてみた。

吸水ショーツとは?

吸水ショーツは漏れない作りになっているので、生理中にナプキン、タンポン、月経カップを使う必要がなくなる。普通のショーツより厚いため、経血が生地を通過して衣類に付くこともない。

厚いと言っても、衣類に透けて見えるほど厚くはない。スタンダードな吸水ショーツの厚みは3ミリくらいで、スタンダードなナプキン約2枚分の経血を吸収してくれる。

吸水ショーツの仕組みは?

吸水ショーツは、吸水性の高い素材が何層にも重なってできている。素材の種類はメーカーによって異なるけれど、よく使われるのは竹、コットン、メリノウール。ほとんどのメーカーは経血が多い日用と少ない日用、夜用を用意している(一部のメーカーは水泳用まで作っている)。

吸水ショーツの使い方は?

生理が来たら、普通のパンツと同じように履けばいい。

定期的に交換が必要なナプキンやタンポンと違い、ほとんどの吸収型サニタリーショーツは1日中履いていられる。

使用後は、洗濯機へ。

ノーマルモードでもいいけれど、本当は水洗いして干すのがベスト。この点は各メーカーの洗濯表示を要確認。

洗濯中に、吸収された経血が他の衣類に付着してシミになることはないけれど、どうしても不安な人は、あらかじめ洗面台で経血を洗い流しておこう。

吸水ショーツは衛生的?

吸水ショーツは完全に衛生的なので心配無用。素材には抗菌テクノロジーが使われているし、経血が表面に付着する使い捨てナプキンとは違い、経血がすべて吸収されるため、細菌の心配も要らない。

ただし、生理が重すぎて不安な人は必ず医師に相談を。月経過多は何かがおかしいサインかも。「経血が衣類に付くことを四六時中心配しなければならないのは、生理が重すぎる証拠です」と話すのは、顧問産婦人科医のカレン・モートン医師。「その場合は必ず婦人科へ行きましょう」

そうでない人が吸水ショーツを履くことには何の危険も伴わない。むしろ、トキシックショック症候群のリスクを伴うタンポンよりも安全。最後は、あなたの好み次第!

※この記事は、『Netdoctor』から翻訳されました。

Text: Medically reviewed by Dr Juliet McGrattan (MBChB) and words by Anna Bonet Translation: Ai Igamoto