スコットランドの国会で、ナプキンやタンポンをはじめとする全ての生理用品を全ての女性に無料で提供する法案が可決された。これによりスコットランドは、生理用品を公共の場(コミュニティーセンター、青少年教育施設、薬局など)で無料配布する世界初の国になる。今回はこの内容をオーストラリア版ウィメンズヘルスからご紹介。

この法案は、生理貧困を解決する目的で2017年に提出された。国会議員のモニカ・ビルは、「生理用品はぜいたく品ではありません。間違いなく必需品です。スコットランドでは誰ひとりとして生理用品に困窮する人があってはなりません」と話す。

「私たちは国の文化を変えようとしています。世界の他の国々が私たちの動向に注目しているのは、とてもうれしいことですね」

スコットランドは2018年の時点で、低所得層の女性と学校(専門学校や大学を含む)に生理用品の無料配布を開始していた。それ以外の場所では、生理用品に5%の税が課される。

生理用品無料化の法案は、同国で既に実施されているコンドームの施策をモデルにしたもの。ユーザーが無料のカードか引換券を持っていれば、コンドームが無料でもらえる。この法案の年間コストは推定36億円。

月経カップメーカー『Intima』代表のダネラ・ゼイガーは「21世紀に入ってもなお、十分な生理用品を入手できない女性は世界に何十万人といます」と、生理用品の過剰なコストに関する懸念を示す。

「だからこそ、学校や組織に対する教育と生理用品の無料配布を行い、できるだけ多くの女性に手を差し伸べる必要があるのです」

※この記事は、オーストラリア版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Lucy Bode Translation: Ai Igamoto